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バンコクで新学期が始まる

張維中 エルサは初めて私に会った日、学校にどうやって来たか尋ねられると、彼女はGoogle マップの履歴を気にせず見せてくれた。今日、昨日、一昨日、地図上にはGPS移動履歴が線として現れ、それは複雑な紋様のようにエルサの生活の軌跡を繋げていた。 エルサは私に見せながら、時折頭を垂れながら、「一昨日こんなにたくさんの場所に行ったんだよ!」とか、「昨日 …

夢で会いましょう

僕の夢にはよく、身近な人が出てくる。母さんや姉さん、甥っ子や姪っ子、友達や先生(時には先生じゃなくその家族)、それから同僚。もちろん、まったく知らない人が出てくることだってある。例えば大好きなアイドル。それに、好きでもなんでもないけど、総統(大統領)が出てきたこともある。知り合いであろうとなかろうと、夢の中で、僕はその誰とも親しげだ。